建物の両腕が森をやさしく包み込む
すり鉢状の中庭が生まれ
緑の階層が空へと開放される
Wall Wrap Woods
計画地域:東京都狛江市
Location : Komae,Tokyo,Japan
主要用途:一戸建ての住宅
Principal use : Residence
主要構造:木造
Structure : Wooden
敷地面積:158.11㎡
Site area
延床面積:99.18㎡
Total floor area
撮影:sside architects
Photographer:sside architects
担当:糸井裕構、外岡春樹
Design team:Hironari Itoi,Haruki Tonooka
狛江市から調布市へと続く街道沿いに、80代のお母さんとその娘さんの為に計画された住宅である。
抜け道である前面道路の交通量が比較的多く、騒音やプライバシー性を考慮し内包する空間を創造する事が必然的に求められた。
また、プロのガーデナーのお施主様からは、日々「緑」に包まれながら暮らす事が最大の要求事項として挙がっていた。
プライバシー性を高める用途の中庭は、どうしても閉塞感が生まれてしまう。
そこで採用したコンセプトがすり鉢状の中庭である。
すり鉢状に中庭を創造する事によって、緑がレイヤー状に連なり、まるで森を閉じ込めたような空間が生まれる。
さらにその緑の階層は、視線を無意識のうちに空へと導き、解放性がより一層高まる事となった。
玄関に一歩入った瞬間に、内部と外部がシームレスに繋がる空間がどこまでも続く。
四季を通して変化をする緑に包まれた豊かな暮らしが創造された。