118°

変形した高台の土地
土地のカタチから生まれた
個性豊かな部屋のカタチ


118°

計画地域:東京都世田谷区
Location : Setagaya,Tokyo,Japan
主要用途:一戸建ての住宅
Principal use : Residence
主要構造:木造
Structure : Wooden
敷地面積:69.16㎡
Site area
延床面積:57.39㎡
Total floor area
撮影:小野吉彦
Photographer:Yoshihiko Ono

担当:糸井裕構、飯泉洋紀、星野学人
Design team:Hironari Itoi,Hiroki Iizumi,Gakuto Hoshino

「道路から2メートル高い地盤」、「変形した土地形状」という、一見デメリットのような土地の特徴をメリットに転換した住宅が完成した。
まず「道路から2メートル高い地盤」は、自動的に1階の部屋が通りを歩く人との視線より高くなることに直結する。
通常の地盤高さでは1階空間は消極的な開口部が増えてくるが、この土地では防犯的な側面を弱めることなく1階の室内空間の開放性を高めることが可能となった。
そして「変形した土地形状」から最大限の居住スペースを確保すべく、敷地のカタチをそのまま建物平面形状に採用することを考えた。
敷地四隅の最も直角に近い南東のポイントを基点とし、対角線上に位置する角度を敷地に合わせた「 118°」に設定し、建物のボリュームを立ち上げた。
各部屋を建物のカタチの中で、最も適する位置に落とし込む。そこにはマンションのような、4隅が直角の整形の居室は存在しない。
この土地ならではの、この土地にしか生まれないカタチをした豊かな住まいが浮き上がった。